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2014.02.20 10:50

仁義なきドリンキングセッション 第1話 by 量産型ボン太くん

9月6日 一七〇〇時(現地時間) 
レストラン共和国海軍 第1航空艦隊旗艦【スイートポテト】

「レーダーに感あり。概算40隻以上。大艦隊です。」
通信兵の報告に艦隊司令官のテレサ・テスタロッサ大佐は言った。
「遂に来ましたね。今日こそ決着をつけてやります。」

同時刻 イザカヤ帝国海軍 連合艦隊旗艦【レバニラ】

「閣下。偵察機の報告によりますと、敵艦隊は【ラザニア】級空母8隻、【オコサマランチ】級戦艦4隻以下多数との事です。」
参謀の相良宗介が艦隊司令官の林水に告げる。
「ご苦労。これで終わればいいのだがね…。」

このレストラン共和国とイザカヤ帝国の両国は国際機関「ノミカイ」に属する国だった。しかしふとした事から
レストラン共和国は「ノミカイ」を脱退。イザカヤ帝国に戦争を仕掛けたのである。各地で戦線が展開されたが、
なぜか戦闘が始まるのはいつも週末の夕方からであった。
転戦を重ねてきたレストラン共和国軍であったが、遂に決戦の日を迎えた。共和国軍の誇る第1航空艦隊を用いて
イザカヤ帝国海軍の本拠地であるワタミ島を攻撃・占領する作戦を立案したのだ。
だが、無線の傍受に成功した帝国軍は総力を挙げて敵艦隊を迎え撃つ準備をした。【ギュウタン】級空母、【ビビンバ】級戦艦、
【モツニコミ】級巡洋艦などの最新鋭艦を配備していた。なによりも司令官に林水を抜擢し、帝国軍は万全の態勢で敵艦隊を
待ち受けていたのである。

同日 一七三〇時 【レバニラ】艦橋

「閣下。ツキノウタゲ島の部隊が本作戦に参加していない様なのですが。なぜでしょうか?」
宗介は林水司令に尋ねた。総力を挙げて迎撃しようというのにまだ合流していない部隊があったのである。
「ふむ。あの部隊かね。あそこは今問題を抱えていてね。出撃を控えているのだ。」
「どのような問題でしょうか?」
「訴えられたのだ。他に似たような名前の部隊があったらしく、司令部内の内装から食堂の本日のお勧め料理の中身までそっくり
らしい。それで真似をするなと言われたのだ。」
「先輩…またそんな微妙なネタを…。ていうか、何であたしがこんな所にいるんですか!?」
【レバニラ】艦長の千鳥かなめが抗議の声を上げた。
「千鳥くん、私のことは先輩ではなく司令と呼ぶように。それと君がここにいる理由だが、君は私の片腕だ。ならば私が前線に出る
となれば君も来るのが当たり前ではないのかね?」
「そんな理屈が通ってたまりますか!だいたいなんでここにある船ってこんな変な名前ばかりなんですか?」
「こだわりと美学だよ。君も大人になれば分かる。」
林水司令はそう言うと話を終わらせた。

同時刻 【スイートポテト】艦橋

テッサは攻撃準備が調った事を確認すると艦内マイクを手に取り、全艦に告げた。
「みなさん。これよりわが艦隊は帝国軍に攻撃をかけます。目的はワタミ島を占領し、帝国本土への前進基地とすることです。
また徹夜仕事になりますけど、みなさん頑張ってくださいね。以上です。」

同日 一八〇〇時 ワタミ島沖合い

両国の艦隊が攻撃位置についた。

  つづく


あとがき

どうも~。量産型ボン太くんです。今回初めて小説を書きました。全3話の話ですが、実はこのあとがきを書いている時点ですでに3話とも書きあがっていたりします。最初は『文化祭で自主制作映画をつくる』という設定だったのですが、ちょっと平凡かなぁと思ったのでこういう世界にしてしまえ、と考えてこんなものができたわけです。書きあがってみればフルメタ小説というよりも「フルメタキャラの出演する3流仮想戦記小説」になっていましたが…(滝汗
結局全然フルメタっぽくなくなってしまいましたが、初めて書いたということでお許し下さいまし(笑
こんな感じで最後まで続いているわけですが、最後まで見ていただけたら幸いです。それでは失礼します。

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